2010/03

関連論文等の紹介について

本ブログでは、谷崎関連の論文を随時紹介していきたいと思います。HPを立ち上げたばかりなので、2009年中に発表されたものに遡って、掲載誌と執筆者・タイトルを紹介します。ログの日付は掲載誌の刊行日とします。
発表論文が掲載されていない方は、お名前と論文タイトル、掲載誌、刊行年月日など明記の上、ご一報くださいますようお願いします。
また、論文の執筆者の方は、ぜひ要旨をお送りください。
400字前後ぐらいにまとめていただき、info(a)tanizakij.netまでお願いします。
また、掲載誌の刊行年月日、論文タイトル等、記載内容に誤りがないか、確認もお願いできると幸いです。
その際、すでに学術リポジトリ等でウェブ公開されている場合はリンク先URLを明記していただくか、公開されている旨をお知らせください。
要旨の掲載方法等については、こちらにご一任ください。【管理人】

『大妻女子大学大学院文学研究科論集』第20号

・閻瑜「一九二〇年代の日中文学者交流のルーツを探る―田漢と谷崎潤一郎の交流を中心に―」

『清泉語文』第2号

・實方明日香「谷崎潤一郎『蓼喰ふ虫』論―新聞小説における挿絵の問題―」

『文学で考える〈仕事〉の百年』

『文学で考える〈仕事〉の百年』『文学で考える〈仕事〉の百年』を刊行しました。
〈仕事〉から近代および文学を考える大学・短大向けテキストとして編集した本ですが、一般の文学アンソロジーとしても読み応えのある短篇を12作品全文収録しました。ほかに編者によるコラム3本が入っています。
谷崎関連では、「小さな王国」を五味渕典嗣さんの解説付きで収録しています。また、コラム「都市を生きはじめた者たち」で日高が「痴人の愛」について少しだけ触れています。ぜひ書店その他で手に取っていただけると幸いです。【日高佳紀】
(飯田祐子、日高佳紀、日比嘉高編、双文社出版)

『国文論藻』第9号

・田中伸布子「「夢の浮橋」に見られる複合的な家族関係─谷崎文学における三極構造の解明─」


『文学・語学』第196号

・大津直子「 二つの谷崎源氏―國學院大學蔵『潤一郎新訳 源氏物語』草稿より見る一考察―」

[要旨]本論では不敬箇所を削除したと言われる旧訳が、どのように新訳へと移行したかという視座から、二つの谷崎源氏について考究した。草稿の悉皆調査を通して、旧訳には約460箇所強もの削除があり、うち6割が不敬という観念に抵触しないこと、旧訳には同居する異性に向けた性的なまなざしというタブー意識があることが明らかとなった。以上の事実は、不敬という発想の限界、そして谷崎源氏には当事者の言説からは見出せない本質が内在することを意味している。訳者の感性のもと、取捨選択あるいは意訳を通して生成された旧訳が、より原文を重視し学究的に生成された新訳へと姿を変えた。これが谷崎源氏というテクストの本質なのである。【大津直子】

谷崎潤一郎研究会HPの開設

谷崎潤一郎研究会のHPとブログを設置しました。
ご覧いただくみなさんと、谷崎潤一郎に関することをはじめ、文学・文化をめぐる情報交換をしていきたいと思います。
研究会のおもなトピックスはトップページに、日常的なニュースやコラムなどはブログの方にアップしていく予定です。【管理人】

『立正大学国語国文』第48号

・生方智子「谷崎潤一郎『恐怖』における身体技法―徴兵忌避問題を出発点として」

・赤木孝之「谷崎潤一郎と〈円本〉―昭和戦前期文学史の構想(1)」

『東京大学国文学論集』第5号

・中村ともえ「文章の論じ方─小林秀雄の谷崎潤一郎論─」

[要旨]谷崎潤一郎に対する評価は、昭和三十年を前に大きく転換した。佐藤春夫から中村光夫に至る従来の「思想のない作家」に対し、伊藤整は「思想のある作家」を提唱した。伊藤の議論の新しさは、思想の有無や「思想」の語の定義の違いではなく、文章を思想に対する抑圧として位置付け、そこから思想を解放することを主張した点にある。本稿は、谷崎評価史において以後位置付けを見失われる文章という項を、小林秀雄の谷崎論に遡ることで再び浮上させ、小説の文章を論じる方途を探るものである。小林は昭和五、六年から十年過ぎまでの時評において繰り返し谷崎の近作に言及し、装飾を脱した近年の谷崎の文章、その「名文」の難解さを問題化していた。小林が注目した『春琴抄』は、句読点を除くという仕掛けによって、「私」が書いたものであるという作中の設定や表現効果をこえ、小説の文章を現前させるのである。【中村ともえ】

『語文』第136輯

・金子明雄「「呪はれた戯曲」と虚構の現実化をめぐる二つの物語─谷崎潤一郎の小説表現─」
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TANIZAKI Studies Blogs
2016年度をもって閉会した谷崎潤一郎研究会の公式HPを引き継いで設置。
谷崎潤一郎(1886-1965)および周辺の文学・文化に関する研究の情報提供を行う。

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当サイトに関するご連絡は以下のフォームからお願いします。 ※谷崎潤一郎に関するご著書・ご論文等を刊行・発表された方は、ぜひ情報をお寄せください。150-300字程度の要旨または紹介文をお送りいただけるとありがたく存じます。

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