言論弾圧や禁書は政治権力の歴史とともに古いが、それが高度に組織的になされるようになったのは、印刷術の発達による大量出版とともにです。その徳川時代の歌舞伎・戯作・浮世絵の検閲から始めて、戦前・戦中の国家主義のもとでの強圧的な検閲、そして敗戦後の占領軍による、検閲の痕跡を見せてはならないとする検閲までのさまざまな検閲を取り上げ、いつ、なぜ、どんな法規や制度がつくられ、どんなメディアやジャンルが対象となったか、規制はどのように受け入れられ、抵抗され、記憶され、忘却されてきたかを、ジャンル横断的に通史的に、国内外の学者が論じます。そしてそれを、日本語版と英語版を組み合わせたバイリンガル出版として、世界に発信していきます。【出版社の紹介文】
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「近世から占領期にいたるまでの多様なメディアやジャンルをとりあげて、日本における検閲の問題を、個別的な事例に即しながら、歴史縦断的かつジャンル横断的に検討しようとするものである」(あとがき)とする本書において、谷崎関連では、「第Ⅱ部 戦前・戦中から占領期・戦後にかけての文学と検閲」に、
アンヌ・バヤール=坂井「事象としての検閲と幻想としての読書─谷崎潤一郎をめぐって」
が収録されている。
(鈴木登美・十重田裕一・堀ひかり・宗像和重編、新曜社、3,900円+税)
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「近世から占領期にいたるまでの多様なメディアやジャンルをとりあげて、日本における検閲の問題を、個別的な事例に即しながら、歴史縦断的かつジャンル横断的に検討しようとするものである」(あとがき)とする本書において、谷崎関連では、「第Ⅱ部 戦前・戦中から占領期・戦後にかけての文学と検閲」に、
アンヌ・バヤール=坂井「事象としての検閲と幻想としての読書─谷崎潤一郎をめぐって」
が収録されている。
(鈴木登美・十重田裕一・堀ひかり・宗像和重編、新曜社、3,900円+税)